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はちきれることのないブラウスの会、 それは地獄の世に咲いた四輪の花。

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初めまして、
今公演にて脚本と宣伝美術を
担当させて頂きます二朗松田と申します。

これを読まれる方の多くは万化ファンだと思うのですが、
何故今回、万化女子四人がユニットを組む事になったのか、
不思議に感じておられる方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、私が伝え聞いている限りの「はちブラ」結成の秘密を
皆様にこっそりお教えしようと思います。



今から数ヶ月前、春も終わりを迎えようとしている頃、
万化女子部4人は大沢めぐみ邸に集まり、
月一回恒例のリッツパーティを開いていました。

話す内容は他愛もないもので、
他人の恋の話や、東方神起で誰が好きか、
リッツにドリアンを乗せて食べるとうんこの味がする、など、
実に女の子らしく盛り上がっていました。

そんな中、有元はるかさんだけが、
何故か途中から黙りこくってしまいます。
見るに見かねて長谷川千幸さんが声をかけました。

「はるさん、どうしたの?」

「チィちゃん…、私達これでいいのかしら…」

「…それってどういう意味……、」

長谷川さんが言葉に窮していると、
有元さんはおもむろに懐から何かを取り出し、
机の上にバンと置きました。
それはボロボロに履き潰したトゥシューズでした。
下敷きとなったリッツの欠片が四方に飛び散ります。

「私たち、芝居しましょう!」

トゥシューズといえば、演劇人にとって命も同然、
それを見た途端、三人の目にも熱いものが宿りました。
その瞬間、空には雷鳴が轟き、FMステレオからは
「アイ・オブ・ザ・タイガー」(サバイバー)が
流れてきました。
4人の心は何を言わずとも一つになったのです。



これが、私が知る限りの「はちブラ」前夜のお話です。
ここから全ては始まり、
そして「はちブラ」の完成には紆余曲折があるのですが、
それはまた後日語る事にします。



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